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2022年08月04日

シャーシダイナモ

ABS撤去 SUZUKI GSX-R1000R 2018年式

こんにちは。Garage414 SonicChihuahua セッティング担当のシュンです。


以前ECUチューニングを施工させていただいたお客様から新たに依頼がありましたのでご紹介致します。
ECUチューニングについて気になる方はこちらの動画をご覧ください


今回の依頼はSUZUKI GSX-R1000R 2018年式の「ABSライン撤去」です!
お預かりした車両はクローズドコース専用です。

「ABS」については教習所で一度は耳にしているでしょうし、この機能に助けられたという方も多いことでしょう。
しかし今回はこのABSを取り外します!

ABSについてよくわからない方のために簡単に説明させていただきます。(既にご存じの方はスクロールして本題へ)
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ABS = Anti-lock Brake System (アンチロックブレーキシステム)

国土交通省が示す定義では
「走行中の車両の制動に著しい支障を及ぼす車輪の回転運動の停止を有効に防止することができる装置」となっています。
引用:国土交通省|「道路運送車両の保安基準」、「装置型式指定規則」、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」等の一部改正について

簡単にいうとブレーキを強くかけた際にタイヤがロックしないよう調節しつつ短い距離でバイクを止めてくれる装置です。
※完全に事故を防げる装置ではありません。

例:ABSなし
人が飛び出してくる➡急ブレーキ➡タイヤがロックコントロール不能➡スリップして転倒

例:ABSあり
人が飛び出してくる➡急ブレーキ➡タイヤがロックしないぎりぎりでブレーキ➡コントロール可能➡無転倒で事故を回避

これが濡れている路面ならば更に効果を発揮することでしょう!

このようにABSは安全装置として機能しています。
2018年10月1日以降に新型として販売される車両にはABSの装着が義務化となっています。


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ここから本題です。


 何故わざわざ安全装置であるABSを取り外すのか....

「サーキット走行では邪魔だからです」

サーキット走行ではブレーキをかなり強くかけます。
GSX-R1000R 2018年式には「レーシングABS」という介入度合いが少ないものが搭載されていますが、ある程度ペースが上がってくるとフルブレーキング中にABSが介入してきます。
制動力を限界まで使用してバイクを止めているところでABSが介入すると制動力が落ちてバイクが止まりません。こういったことが原因でコースアウト/他のライダーへの追突する可能性があります。

つまり、思い切りブレーキをかけているのにブレーキが効かないという恐ろしい事態になってしまうのです。またABSの介入後はブレーキオイルがABSの通路に逃げるのでブレーキのタッチが変わってしまいます。

今回依頼をしていただいたお客様も走行中にABSが介入して、止まりきれない症状が出てきたようです。
ということでABSラインを撤去し、メッシュホース化します。また、GSX-R1000R 2018年式はメッシュホースのキットがないため事前にフィッティングを行ってから取り掛かりました。

実際の作業の流れ
メッシュホースのフィッティング➡見積もりのご提示➡車両お預かり➡ABSライン撤去➡フロント/リアブレーキラインの引き直し➡引き渡し


↓ABSライン撤去中                   ↓ABSユニット本体(ライン取り外し済み)


ABSライン撤去中ABSユニット本体


↓フロントブレーキライン引き直し            ↓リアブレーキライン引き直し+取り回し変更


フロントブレーキライン引き直しリアブレーキライン引き直し
サーキットでは頻繁にタイヤ交換をします。少しでも作業を効率化するために、リアブレーキホースの取り回しを変更しました。純正ではスイングアームを通してキャリパーにラインが引かれていましたが、写真の様にスイングアームの上を通すラインに変更しました。
車両を1日お預かりしての作業となりました。

引き渡し後、実際にコースを走ってみて以前の純正ホースよりもガチっとダイレクトなタッチになりコースでも好感触だったそうです。
止まれなかもしれない」この不安がなくなることは大きなアドバンテージです。
これで心置きなくフルブレーキ出来ますね!
今回はクローズドコース専用車両の仕様変更のお手伝いをさせていただきました。



サービスに関する質問/ご相談がありましたらご気軽にお問い合わせください。

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